街角の話題

野鳥の楽園「麻機遊水池」へご招待

麻機遊水池、いわゆる麻機(浅畑)沼は、その昔、安倍川が流れていた跡という。
駿河(静岡市)に隠居した徳川家康が、城下を水害から守るため「さつま土手」を築き、安倍川の流れを変えたため、川筋が沼になったという。
麻機沼(遊水池)

この沼も、周辺の都市化で洪水の調整池の役目を果たせなくなり、静岡県は総合治水対策として、200ヘクタールを多目的遊水池に指定し、沼の掘り下げなどを工事し洪水時の調整池としている。

麻機遊水池は、野鳥の楽園となり、さまざまな鳥類の生息地、渡り鳥の通過地となった。
ここでは多くの人が野鳥の観察、記録を残したが、昭和58年(1983)以来、続けて記録を取り続けている人がいる。
(財)日本野鳥の会静岡支部の伴野正志さんらで、この貴重なデータの一部を報告する。

(財)日本野鳥の会静岡支部
静岡市沓谷5-4-2… 054(208)5466



  1. 鳥類の種数
1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990
種数 103 116 115 124 113 108 116 112
1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998
種数 116 126 136 119 142 123 122 109
1999 2000





種数 116 64





  1. 渡りによる分類

留鳥(周年生息) : 28種 (14.6%) カルガモ、ケリ、キギバト、ムクドリなど

夏鳥 : 10種 ( 5.0%) コチドリ、コアジサシ、ツバメ、オオヨシキリなど

冬鳥(漂鳥含む) : 54種 (27.1%) マガモ、コガモ、ノスリ、タゲリ、タシギなど

旅鳥(通過) : 66種 (33.2%) ノビタキ、アマツバメなど

不明(迷鳥) : 41種 (20.6%) ヤツガシラなど

  1. 日本版レッドデータブック(環境庁編)に記載の絶滅危惧種など

絶滅危惧種 : コウノトリ、クマタカ、イヌワシ(3種)

危急種 : カンムリカイツブリ、ミサゴ、オオタカ、チュウヒ、ハヤブサ(5種)

希少種 : サンカノゴイ、オオヨシゴイ、チュウサギ、マガン、コハクチョウ、オシドリ、トモエガモ、ハチクマ、ハイタカ、シマクイナ、オオジシギ、セイタカシギ、ツバメチドリ、コアジサシ、コジュリン(15種)

  1. 日本野鳥の会静岡支部の活躍

年2回の一般公募の探鳥会(5月、11月)

毎月定例の麻機自然観察会(第2日曜日)、3月9日に100回記念、静岡市東部公民館でスライド講演会

同好の皆さんのご参加を、お願いします。 ……………………