連歌(れんが)

 主として鎌倉時代から 室町時代にかけて流行した文芸で,短歌の長句(上旬)と短句(下旬)を数人で交互に百句(百韻)よみつづける文芸。

その特色は百句全体である。
一つの意味や思想感情,プロットを構成するのではなく,連想を基礎にして前句に句を付ける。

付け味や付け方の緩急,百句が次から次へ移り 変わっていく変化,おもしろさを主目的とし,あたかもことばのしりとり遊びと掛合いとを芸術化したようなものである。

 いわば音楽の旋律の流れにも似た変化美を味わう,世界にも類のない文芸である。

 形式は百韻が基準であるが,歌仙(かせん−36句連続),世吉(よよし一44句),五十韻,千句(十百韻(とっぴゃくいん)ともいう。
百韻十巻,万句(千句十巻)などがある。
(世界大百科事典・平凡社)

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