歴史文化の街静岡のシンボル駿府城再建をあなたの力で |
資料提供:駿府城再建委員会 | 世話人代表 妹尾俊雄 |
静岡市安西3丁目20番地 | 電話054(253)6728 |
駿府城は、今から約400年前、徳川家康公によって築城されました。
その後、江戸幕府を開き、嫡男の秀忠に将軍職を譲ると、大御所となって駿府城に居城することになりました。その築城は、諸大名に工事を分担させ、貢献度を競わせたことから「天下普請」と言われています。
こうして出来上がった城は、規模・内容とも天下の名城として知られ、大御所徳川家康公に謁見するために全国から訪れた誰もが目を見張りました。
静岡市民の願いでもあったこの城の再建が、ここにきて大きな盛り上がりをせているのに際し、再建による経済効果を考えてみました。
経済効果は、通常、建設に係る直接費と間接費から構成されますが、現在の段階でば建設費が試算できないため、間接費に限定して測定してみることにしました。
次の表は、代表的な城を持つ都市の観光客の入込客数と城の入場者数です。
都市名 観光客の総人数 城への入場者数 松本市 4,420,000人 850,878人姫路市 7,246,000人 861,000人松山市 4,989,000人 519,764人熊本市 4,468,000人 983,626人
( 各都市平成8年度調査)
駿府城への入場者数を、上記4城の平均80万人程度は見込めると予測します。
第一に入場料収入です。
一人500円の入場料を設定すると、約4億円が見込まれます。
第二に土産品消費です。
本県を訪れる観光客の平均土産購入費(6,030円(静岡県資料)から試算すると約58億円となります。
本市だけで土産代すべてを使うとは考えられませんが、平成4年度の静岡市観光統計報告書によると、本市を訪れる観光客のうち、55.4%が他市の観光地は周遊しないという結果が出ていますので、これを当てはめると、少なくとも32億円は市内で消費されると推計されます。
第三に宿泊消費です。
市内に宿泊する比率15%(平成4年静岡市観光統計報告より)と、宿泊別比率、1泊の平均宿泊費11.905円(静岡県資料)から試算すると約23億円となります。
これらを合計すると60億円となり、これに飲食や観光周遊に従う交通費、関連産業への波及効果も加わりますのでその額は多大なものになります。
しかもイベントのような一時的効果でなく、永続的に続くものです。
今、天守閣再建は小島市長の姿勢と静岡市議会の動向にかかっています。
そしてその流れは私たち市民の声によって変えることができます。
そのひとつが天守閣再建のための基金集めです。
皆様の熱い思いを、「駿府城再建等駿府公園再整備基金条例」の窓口に、基金の協力という形でお寄せください。
私たち市民のパワーで、静岡市のシンボルとして平成の天守閣再建を実現させましょう。
寄付金は、法人では全額損金として、個人では(1万円以上の金額につき)所得の25%まで所得控除の対象になります。
<<取り扱い窓口:静岡市役所公園緑地課または駿府城再建準備委員会>>
この運動をしていると、「正確な絵図面がないようですが再建は可能ですか」ということをよく聞かれます。
そのたぴに私は、「駿府城の再建は十分可能です」とお答えしています。
正確な絵図面(設計図)がないと再建できないという認識には誤りがあります。
文化財の再建は、たとえ正確な絵図面が現存し、再建されても単なる「建造物」となります。
かの金閣寺も、再三の焼失のたびに再建され、もはや国宝でも文化財でもありません。
しかし、多くの人が金閣寺を訪れるたびに感動するのは、その歴史的意義が、伝統技術や素材を総結集した本格建造物として再現されたからにほかなりません。
今、私たちがしなければならないことは、かつて家康が当時の先端技術を結集して築城した歴史的名城を、幻のまま埋もれさせることなく、この現代に再現することなのです。
文化庁も、再建の主体は静岡市にあり、決定すれば協力をする旨のご理解をいただいております。
富士山が世界遺産として認定されることは大変に喜ばしいことですが、私たち静岡市民にとって、「駿府城」こそ次世代におくる最高の文化遺産になると確信します。
(駿府城天守丸絵図面/copyright/内藤昌/(株)文化環境研究所)