海の貴婦人に「海の女」

2004年11月13日、海の貴婦人「帆船・日本丸」(2,570トン)が我が愛する清水港に訓練航海の途中、4年ぶりに入港した。
この日岸壁では、歓迎式に続いて実習生による「セイルドリル」が披露された。
「セイルドリル」とは、日本丸のすべての帆合わせて36枚を張り広げる訓練である。

4年ぶりに入港の日本丸

大空に広がる白帆は、あたかも白鳥が羽を広げて舞い上がるようで、この雄大なイベントをひと目見ようと、岸壁には私を含め大勢のファンが詰めかけて訓練を見守った。

メインマスト上の実習生 縄梯子を昇る

77人の実習生は、きびきびと行動し甲板から43.5メートルのメインマストの頂上などにのぼり、畳120畳分の帆を広げた。

途中、マストの上から「黄色い甲高い掛け声」が聞こえてきた。?????



段々と帆は広がる










まさか・・・・女性がいるのではと半信半疑だったが、訓練後上陸した実習生の中に女性の姿を発見した。













調べてみると、初代日本丸(1930年建造)が老朽化したため、二代目が1984年(昭和59年)につくられた。
この時女子実習生専用の衛生設備を設けたと記録されている。
時代認識の不足している筆者だった。


女子実習生

いまや、世界の海を「海の男」に混じって「日本の海の女たち」が活躍しているのだ。

話は変わって、独立行政法人航海訓練所に所属する仲間の帆船・海王丸は10月20日、台風23号の高波で富山港防波堤に座礁したが、その後引上げ作業が始まり修理の後、再び訓練船として復活する。



大海に舞う白鳥・日本丸

次代の海運王国日本を背負う「海の女たち」も、その日を待ち焦がれている。

練習船のページ
http://www.kohkun.go.jp/trainingships/ships.html