新発見目指し登呂遺跡の再発掘

静岡市南部の登呂遺跡は、終戦直後の発掘で「日本で最初の弥生時代の集落と水田跡」が発見され国中を沸かせた遺跡である。

このほどこの登呂遺跡で、半世紀ぶりの再発掘調査が始まつた。

現在までの調査区域から、2本の溝と掘立柱建物跡がみつかった。
区画溝1 丸いのは土器

区画溝1は、幅2メートルで水田と集落部分を分けている。ここでは土器、石器、多くの木製品が見つかった。

区画溝2の上に掘立柱建物(白い線)


区画溝2は、幅1メートルで住宅群を囲っていたと思われる。この溝は何らか原因で埋ってしまつたが、この上に掘立柱建物が立てられたことが判った。

柱穴は周りの土と違う色 区画溝2で見つかる

このことから、調査員は
「区画溝1には、大きな改修の跡がある。また区画溝2のように登呂遺跡の集落は何段階かの変化を経ている。
村ができてまもなく安倍川の氾濫で埋ってしまったというこれまでの考え方を修正しなければならない。」
と話していた。
登呂遺跡の再発掘調査は、5年計画で行われ新たな発見が期待される。