今川氏しのぶ遠諱(おんき)大法要

2005年11月12日(土)、静岡県藤枝市の長慶寺で、開基の今川泰範(3代)620年遠諱と開山の太原雪斎450年遠諱の大法要が、厳かに執り行われた。

長慶寺

長慶寺のある葉梨郷は、駿府入りを目指す当時の守護職今川一族が、一時期本拠地を構えた居館跡のある地であり、今川初代範国は羽梨庄を所領していた記録がある。

寺伝によれば、長慶寺は、今川氏3代泰範が開山し、その墓所を設けたという。それから時代は下って9代義元の頃、義元政権を支えていた智謀太原雪斎の隠居寺となり、ここに葬られた。

阿部浩三老師

遠諱大法要は、今川氏ゆかりの臨斎寺(静岡市)の阿部浩三老師が導師を務め、多くの寺僧檀徒衆らが参列し厳かに執り行われた。

渡邊一道住職

長慶寺の渡邊一道住職は「前回の遠諱は昭和34年で46年ぶりです。今回はこの地に第二東名道路の巨大な橋脚が林立し地域が大幅に変化の様相を見せているところから、何とか地域の現状を守りたい、地域の祭りとしても続けたい。」と話している。

苔むした今川泰範と太原雪斎の墓前には香華を手向ける多くの参拝客がつめかけた。

また境内では、護持会と今川まつり実行委員会の手で、今川まつりも開かれ、講演会や葉梨中学校吹奏学部演奏なども行われ終日にぎわった。

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